中高一貫でよかった!
中高一貫校の良さって何でしょう? いろいろありますね。
では、数学に限定した話であればどうでしょう。
私は、30年弱中高一貫校で数学を教えてきました。
最近になって(このサイトを作り始めて)、中高一貫のメリットに改めて気づきました。
中学生と高校生の両方を教えられること。そこには、数学の授業者にとって大きなメリットがあります。
私たち(数学の先生)は、たとえば、数学Ⅰで2次方程式を教えるとき、それが中学3年である程度のことを教わっていることを知っています。
そして、それをふまえて授業をします。
中高一貫なら、実際に中3の生徒に対して、教えた経験を持つことができます。その経験は、数学Ⅰで2次方程式を教えるときに大いに役立つはずです。
しかし、それよりも、数学Ⅰで2次方程式を教えた経験は、中3で2次方程式を教えるときにはもっと役立つでしょう。
高校1年で復習として2次方程式を教えるとき、どこが弱いのかが分かる。ならば、中3で教えるときに、それを生かした授業ができる。
いわゆる、視野が広くなるということでしょうか?
単元のつながりは、別に中高一貫の先生でなくとも感覚的に分かっていることではあります。
しかし、実際に教えることで、実態・生徒の実際の反応を知ることができる。これは大きいですね。
そして、その経験を「意識的に活かす」ことでより良い授業ができるのではないかと思います。
感覚的ではなく、意識的に経験を積み、その経験を活かす。その意識を持てば、中高一貫のメリットをより引き出すことができるのではないかと思います。